今では、小学生の必須アイテムとなっているランドセル。その歴史を少し紐解いてみます。時代は江戸時代の幕末にさかのぼります。

幕府が軍隊制度を導入する際に、オランダの布製の「背(はい)のう」を輸入されたのが、ランドセルの始まりです。
オランダ語の「ransel(ランセル)」という名称が変化して「ランドセル」と呼ばれるようになったそうです。

そして、実際に日本で子ども達が背負うようになったのは、明治時代のこと。明治10年10月に開校した学習院が学用品を入れて、生徒が自分で持って登校するための通学鞄として導入しました。

荷物を背負うことが出来るようになったことで、動きやすい、両手が自由に使えるといった長所から、ランドセルは全国的に普及し、日本の小学生の必需品となっていったのです。

素材は当初、天然皮革だけでなく、アルミ製のものもあったそうです。また、日本で作られているランドセルは独特の形状で、日本独自のものです。世界中を見渡しても、日本で作られているような背負い式の通学鞄はあまり見当たりません。海外に誇れる日本の文化といえるでしょう。

昭和のランドセルとセイバンの最新モデルを比べてみよう

セイバンのランドセルは、子ども達の安全や使いやすさを追求して、どんどん改良が重ねられています。
どんなところが変わったのでしょうか?昔のランドセルと現在のランドセルを比較して、その差をみてみましょう。

こちらは、セイバンが製造したものではありませんが、貴重な骨とう品として所有している昔のランドセルです。
昭和20年代のものといわれています。

デザイン

昔のものは、カブセの箇所に描かれた大きな絵柄が特徴的です。女の子用はクジャクと花、男の子用は野球をモチーフにした絵が描かれていますね。現在のモデルはカブセ部分に、ここまでイラストを描かれたものはありません。
色味やさりげないデコレーション、縫い目のアレンジでデザイン性を出すのが、最近のモデルの主流となっています。マチの部分にワンポイントのアクセントを付けたものも増えています。

容量とサイズ

大きく違うのが、容量とサイズです。昔のものは、B5サイズの書類が入る大きさで、横幅も狭かったので、あまりたくさんのものを入れることは出来ませんでした。現在のモデルは、A4クリアやA4フラットファイルサイズで一回り大きいものです。
小学校のノートやファイルなどもほぼA4サイズに変わったことも理由のひとつ。
横幅もぐっと広がり、教科書や文房具などをたっぷり入れることができるようになっています。

背負いやすさ

昔のものは、背カンにそのまま肩ベルトが付けられたシンプルな作りでした。肩ベルトも重さに耐えられるまでの強度はなく、背あてはアルミに布を貼付けているだけなので、背負ってみるととても固いです。長時間背負っていると背中が痛くなったり、脇腹が擦れてしまった子ども達もきっと多かったのではないでしょうか。それに比べて、現在のモデルは、肩ベルトの付け根部分にはね形の樹脂パーツを内蔵しているため、肩のラインにフィットし、長時間快適に背負えるように改良されています。また、肩ベルトにもパットが内蔵されているので、やわらかくクッション性があります。

軽さと耐久性

昔のものに比べ、格段に変わった部分と言えるかもしれません。ランドセルのヘリの部分がアルミ製ということもあり、空の状態でも重さを感じてしまいます。現在のモデルは収納力もあるうえに、実際の重量よりとても軽く感じられます。
その理由は、ランドセルの重さを肩や背中、胸などに分散させることに成功したからです。
また、はっ水性のある人工皮革を使うことで、雨などが降ったときにも耐えられるようにもなっています。

現在では、クオリティーの高さや機能性だけではなく、その豊富なデザインやカラーもランドセルを選ぶ基準の一つになっています。毎日子ども達の側にあるランドセル。子ども達の笑顔を守るため、セイバンはこれからもどんどん進化を続けます。