皆さまは、セイバンのランドセルがどのようにしてつくられているのかご存じでしょうか?
「丈夫でしっかり、6年安心!」を実現するために約250個のパーツからできているセイバンのランドセルは、職人たちの手から手へ、たくさんの工程を経てつくられています。
小さなパーツから1つのランドセルが完成するまで、セイバンの「姫路工場」と「室津工場」を覗いてみましょう。

ランドセルのパーツを形づくる「姫路工場」

兵庫県姫路市相野。セイバンのランドセルづくりは、のどかな田園風景の中にたたずむ「姫路工場」から始まります。
こちらの工場ではランドセルづくりの基礎となる、生地の「裁断」や「型抜き」、「パーツ加工」と呼ばれるパーツの組み合わせなどが行われています。

ランドセルづくりのスタートは「裁断」から

「裁断はランドセルづくりの最初の工程なので、特にサイズの間違いが許されません。季節や天気によって生地の状態が変化するので、微調整を行いながら常に緊張感を持って作業に取り組んでいます」と、裁断を担当する戸島さんは語ります。
肩ベルトや前ポケットなど、パーツの形状に合わせて生地を「型抜き」していく工程。型抜きは、クリッカーと呼ばれるプレス機を使うので一見簡単なように見えますが、生地の違いや天候の違いによって調整が必要になるので、実は手慣れた職人の技術が欠かせません。

パーツを組み合わせていく「パーツ加工」

生地のカーブに合わせてミシンをカタカタ。
続いては、いくつものパーツを組み合わせて「前ポケット」や「肩ベルト」などをつくる「パーツ加工」の工程です。

「ランドセルはたくさんのパーツを組み合わせるので、決してひとりでつくれるものではありません。職人たちみんなが“子どもたちに喜んでもらいたい”という気持ちをつないで、一つひとつのパーツを組み合わせ、ランドセルが出来上がっていきます」と、パーツ加工を担当する田中さんは話します。
別の工程では、肩ベルトの貼り合わせも行います。表生地と裏生地の間に、「ラクパッド」や「天使のはね」を差し込んで一つひとつ手作業で丁寧に組み合わせていきます。
 
例えば、肩ベルトでも、たくさんのパーツを正確に組み合わせなければならないので、機械に頼るのではなく、多くの手作業が必要になります。

ランドセルを仕上げる「室津工場」

兵庫県たつの市の海沿いにある「室津工場」では、「姫路工場」などでつくられた各パーツを縫製してランドセルを仕上げていきます。縫製の工程が細かく分かれている「室津工場」では、「カタカタカタ」という軽快なミシンの音がつねに響き渡っています。

ランドセルの形をつくる、さまざまな「縫製」工程

教科書を入れる開口部に補強のための「ストロングテープ」を巻きながらミシンをかけていきます。
ランドセルのような立体のフォルムを縫うのは、平面の布を縫うのとは違い、巧みな手の動きとミシンさばきの技術がなければできません。
縫製などの責任者をする三浦さんは、「ミシンの目幅をそろえるのはもちろん、生地によって伸びが違うので縫い方も変える必要があります。なので、しっかりと技術を習得するのに2、3年以上かかる場合もあるほどです」と、縫製に関するこだわりを話してくれました。
本体とは別の工程で、「背あて」と「背カン」が入る部分を鋲で留めて一体化させます。写真は、鋲で留める下準備として、背あてのパーツに穴をあける工程です。
「背カン」 は、セイバンのランドセルの心臓部とも言えるパーツ。小さな部分だからこそ、慎重に作業していきます。
背あて部分が完成したら、「カブセ」と縫い合わせます。
 

“丈夫でしっかり!”を実現する「2重巻き」による補強

見た目はランドセルのかたちになりましたが、これで終了ではありません。
ランドセルの端にのりを塗って、補強材となる「2重巻き」を付けます。
さらに、6年間丈夫な状態を保てるよう「背あて」と本体を取り付ける部分にも手作業でしっかりと補強を。いたみやすい部分をしっかりと強化するひと手間が、長持ちを実現しているのです。

すべてをつなげる「仕上げ」のミシン

背あて部分と本体を、補強材と合わせてしっかりと縫い付ける仕上げのミシンです。見た目とは裏腹に、生地が重なったミシンがけは、かなり体力のいる作業なので、主に男性職人が担当します。縫い続けていると、終わるころにはぐったりすることも。
「でも、ここち良い疲れなんですよ」と、仕上げミシン担当の丸山さんは教えてくれました。

お客さまに安心をお届けするための「検品」

「検品は、ランドセルづくりにおける“最後の砦”だと思っています。お客さまのもとへ自信を持ってお届けするために、見た目の美しさはもちろん、機能性が満たされているかも入念にチェックしています」と検品の責任者である亀野さんは語ってくれました。
最終の検品作業では、ブラシをかけ、布でチリなどを拭き取り、縫製や仕上げに不備がないかを入念にチェック。少しでもセイバンのクオリティを満たしていない場合はチェックが入り、調整を行います。
職人たちの思いをつないで完成したランドセルを、安心してお客さまにお届けするために、最後の砦で熟練した職人の目が光ります。
 
いよいよ、検品を終えたランドセルは、化粧箱に収納され、お客さまのもとへ発送となります。

手づくりの温もりをお届けしたい

セイバンのランドセルが、裁断から検品まで、たくさんのパーツと工程をたどって完成するまでをご紹介しました。セイバンのランドセルづくりには、ランドセルを愛する職人たちの高度な技と、「子どもたちに喜んでもらいたい」という想いがつながっていることを知っていただけたのではないかと思います。
ぜひ、一度、セイバンのランドセルを実際に背負って体感してみてください。

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